マツダRX-VISIONはトミカになる?ならない?2023年9月号

マツダが2015年の東京モーターショーで発表したコンセプトカー「RX-VISION」。

マツダのデザインテーマ「魂動」に基づいたデザインで、マツダが考える最も美しいFRスポーツカーとして制作されたのが、このRX-VISION。2015年の東京モーターショーでは、この車が一番、写真を撮るのが難しいくらいの人集りだった記憶があります。

RX-VISIONと同時に次世代ロータリーエンジン「SKYACTIV-R」の研究・開発を継続していることも発表されたので、これは近い将来にマツダはロータリーのスポーツカーを出すだろうという憶測と期待が溢れていましたね、2015年当時は。

さてさて、時は2023年ももう残すところ3ヶ月と数日。ロータリースポーツカーなんて、登場しませんでしたよ。RX-8の新型!とか、RX-9だ!とか、自動車系の雑誌も盛り上がりましたもんね。だから話はあったんだと思います。コロナだったり、環境に対する意識の変化だったり、赤字覚悟の車が出せる環境ではなくなったのは確かですから。

その頃からマツダ6だって、次世代のトヨタクラウンとは兄弟車だ!とか、クラウンFF化とか、色々言われていた時代。クラウンのFF化はある意味、クロスオーバーで当たりました。マツダ6はモデルチェンジすらしていません。日産の社長がカルロス・ゴーンではなくなることも知らない時代。時の流れというのは怖いものであると同時に、未来の予想なんて当たること少ないので、予測はエンターテイメントの1つなんですよ。

ロータリーの技術は、電動SUVであるMX-30のEVモデルに継承されましたね。ロータリーの技術は継承するけど、ロータリーエンジンはスポーツカーだけのものなんて、誰1人言ってませんでしたからね。噂の一人歩きだったのでしょう。ロータリーの歴史を見ると、マイクロバスにだって搭載されているのですから。もちろん、不発でしたけどネ。

2016年1月にはフランスで最も美しいコンセプトカーにも選ばれたこのRX-VISION。美しさは誰にも負けないモデルだと思います。

マツダの歴史としても、今後重要な1台になると思います。トミカではコンセプトカーも製品化されてきた過去があるので、可能性はまだ残っていると思います。今後に期待ですね。